▽トランプ米大統領、中国への関税率引き上げ継続には消極的と発言

Alisa Parenti、Josh Wingrove

  • 中国側が何度も接触と主張-習主席と接触あったかは明かさず
  • 対中関税率の引き下げにオープンな姿勢示唆、取引に自信示す

トランプ米大統領は17日、中国からの輸入品に対する関税率の引き上げを続ければ両国の貿易がストップするため、それには消極的だと語った。また、米中のディール(取引)取りまとめの協議開始に向けて、中国側が何度も接触してきたと主張した。

  トランプ氏はホワイトハウスの大統領執務室で記者団に対し、中国の習近平国家主席の代理人と考えられる当局者が協議開始を要請してきたと発言。首脳同士の直接の接触があったのかどうか繰り返し質問されたのに対し、重ねてそれをかわした。

  「私は習主席と非常に良い関係にあり、それは続くだろう。そして、彼らは何度も接触してきた」と話した。

  習主席が直接接触してきたのか、またはそれが中国当局者だったのかどうか、さらなる質問に対し、「まあ同じことだ。私は同様のことだとみている。中国のトップレベルだ」と答えた。

  米国は中国からの輸入品に対し計145%の追加関税を賦課。中国はこれに対抗して米国からの輸入品への関税率を125%に引き上げた。トランプ氏は関税率引き上げを続けることには消極的だと述べるとともに、その引き下げにオープンな姿勢を示唆した。

  関税率についてトランプ氏は「ある時点では人々が買わなくなる。このため、ある時点ではさらなる引き上げを望まない」とコメント。「人々には買ってほしいため、引き下げを望むかもしれない」と語った。

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  トランプ政権は貿易摩擦の解決に向けた協議開始には、まず中国側からの接触が必要だと主張。これに対し、中国は米国の要求が不透明だとしており、互いに譲らない姿勢だ。

  ただトランプ氏は貿易面での譲歩や、中国の字節跳動(バイトダンス)傘下の動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」の米事業売却などで、取引を取りまとめることに自信を表明した。

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原題:Trump Says He Is Reluctant to Keep Raising Tariffs on China(抜粋)