政府が官民投資を重点的に進めるために定めた「戦略17分野」で、優先的に支援を行う34製品・技術の「官民投資ロードマップ(工程表)」の素案が判明した。クラウドサービスの国内市場を2030年までに12兆円規模へ拡大させるほか、自動運転車両の世界市場の販売シェア(占有率)拡大などを盛り込んだ。

 ロードマップでは、各分野の投資対象や時期、目標額を定める。政府は戦略17分野に関し、官民投資を優先的に支援する主な製品・技術を61品目選定し、そのうち27製品・技術の素案を先行して公表していた。残り34製品・技術について、16日午後に開かれる日本成長戦略会議の「戦略分野分科会」で素案を提示する。

 素案は、クラウドサービスが国内で年20%超で拡大していると指摘。「信頼性のある基盤の国内供給は、経済成長・経済安全保障の双方の観点から重要」との認識も示し、市場規模を拡大させる方針を明記した。AI・半導体分野では、医療など特定業界に特化したAIの世界市場が30年に33兆円になるとし、国内外で5兆円以上の獲得を目指すことを打ち出した。

 自動運転技術を巡り、「現在の自動車市場以上の市場規模が見込まれる」とし、30年代に自動運転車両の販売台数の世界シェア26%を確保するとした。国際通信の99%が通る海底ケーブルについて、世界シェア35%程度の確保を目指す。急成長を続ける日本アニメの海外売り上げを33年に6兆円とする目標も掲げた。

 政府はロードマップを近く正式に決定し、今夏にも取りまとめる成長戦略への反映を目指す。