▽トランプ氏、自動車関税の負担軽減へ大統領令 供給網回帰へ猶予<ロイター日本語版>2025年4月30日午前 7:15 GMT+9
David Lawder, Andrea Shalal, Kalea Hall

[ワシントン/デトロイト 29日 ロイター] – トランプ米大統領は29日、自動車・部品に対する25%の関税について、控除や他の関税の免除を通じて負担を軽減する大統領令に署名した。
米国で組み立てられた車両の価値の最大15%相当を輸入部品に対する関税の控除として適用することが可能になり、供給網の国内回帰を進める時間を確保する。
トランプ氏は、この措置は自動車メーカーが米国内での生産を増やす間の「小さな救済策」になるとし、「われわれは支援したいだけだ。部品が調達できない場合に罰則を与えるようなことはしたくなかった」と述べた。
負担軽減措置はラトニック商務長官が先に発表していた。 もっと見る
トランプ氏が自動車と部品への関税を発表して以来、業界幹部らは数週間にわたり政権に対し激しいロビー活動を展開してきた。
▽トランプ氏、中国が関税コスト吸収と予想-米消費者への打撃軽減見込む<bloomberg日本語版>2025年4月30日 6:50 JST
Hadriana Lowenkron
- 145%もの対中高関税「彼らはそれに値する」-インタビューで発言
- 関税は貿易赤字是正などに必要、米国民は驚くべきでないとも指摘
トランプ米大統領は29日、自身が中国からの輸入品の多くに賦課した145%の高関税を巡り、「彼らはそれに値する」と述べた。中国側が米国の消費者への打撃を軽減する方法を見つける可能性があるとも語った。
トランプ氏はABCニュースとのインタビューで、対中関税に伴うコストに関し、「中国がそれを吸収するかどうか分からない。恐らく吸収するだろう」と発言。「彼らは他の誰もが行ってこなかった方法でわれわれを食い物にしてきた」と話した。
また、対中高関税がほぼ禁輸措置に相当することを認める一方、米消費者が苦境に見舞われるとは考えていないとも述べた。
関連記事:米国民の生活を脅かすトランプ対中関税-品切れや値上げに直面の恐れ
トランプ政権は最近、中国との通商関係の修復を目指す意向を示唆するとともに、同国指導部に対し米国との通商交渉に応じるよう促してきた。
関連記事:ベッセント米財務長官、貿易戦争の緊張緩和は「中国次第だ」
トランプ政権高官は、中国が交渉のテーブルに着くことを余儀なくされるとの予想を繰り返し表明してきたものの、協議は始まっていない。ベッセント米財務長官は29日、米国による関税賦課の結果、中国は1000万人の雇用を失う恐れがあると指摘。ただ、米中間で進行中の接触について詳細には言及しなかった。
一方、トランプ氏はABCとのインタビューで、自身の関税措置は米国の貿易赤字を是正し国内製造業を復活させるのに必要だとして、米国民は驚くべきでないとコメント。「全て大統領選を通じて私が言ってきたことだ」と語った。
原題:Trump Predicts China to ‘Eat’ Tariffs, Reducing Consumer Impact(抜粋)
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