英BBC、トランプ氏から法的措置警告 誤解招く演説編集巡り

[ロンドン 10日 ロイター] – トランプ米大統領の弁護士が、英BBCが昨年10月に放送したドキュメンタリー番組を11月14日までに削除しなければ、少なくとも10億ドルの訴訟に直面すると警告していた。9日送付の書簡で明らかになった。

これに先立ち英BBCニュースは10日、2024年の米大統領選の1週間前に放送された同番組の編集を巡り、法的措置を取ると警告する書簡をトランプ大統領から受け取っていたことを明らかにしていた。

同番組は、21年の米連邦議会襲撃事件前にトランプ氏が行った演説をつなぎ合わせ、あたかも同氏が事件を直接扇動したように見せかけたとされる。

サミール・シャー理事長 はBBCニュースのインタビューで、トランプ氏からの書簡への対応を「検討中」だと指摘。演説をつなぎ合わせた編集方法は「判断の誤り」だったと謝罪した。

一方、同局の報道に組織的な偏向があるという主張については否定。個々の判断ミスや根本的な課題はあるが、組織的または制度的な偏向はないとし「BBCニュースのDNAと文化は公平であることだと理解している」と述べた。

こうした中、スターマー英首相の報道官は、BBCが組織的に偏向あるいは腐敗しているとの見方を否定し、政府は同局を支援していると表明。「今回の件では明らかにミスがあり、局長と(ニュース部門最高経営責任者の)デボラ・ターネス氏がその責任を負っている」と述べた。

その上で「ここで重要なのは、BBCが国際的に正当に認められている高い水準を維持することであり、それこそがわれわれの最大の焦点だ」と述べた。

これに関連し、BBCティム・デイビー会長が引責辞任すると明らかにしたほか、ニュース部門最高経営責任者(CEO)のデボラ・ターネス氏の辞任も発表された。

ホワイトハウスはコメント要請に直ちには応じていない。