
【ワシントン=杉本康士】米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は23日、トランプ米政権が台湾有事の際の作戦計画見直しに着手したと報じた。米イスラエルによる対イラン攻撃で大量のミサイルを消費し、備蓄に不安を抱えているためだという。
WSJが複数の米政府関係者の話として伝えたところによると、米軍は対イラン攻撃で中距離ミサイル「トマホーク」を1千発以上使ったほか、イランのミサイルを迎撃する「パトリオット」など防空ミサイルを1500~2千発発射。中国が近い将来に台湾侵攻を行った場合、米軍が既存の作戦計画を実施することは困難だという。
米政府はミサイルが枯渇する現状を克服するため、ミサイルの調達を急ピッチで進める方針。国防総省が21日に発表した2027会計年度(26年10月~27年9月)の予算要求では、ミサイル調達費として約3500億ドル(約56兆円)を計上した。
ただ、内訳をみると、トマホークの要求は前年度の58発から785発、パトリオットは357発から3203発に急増しており、仮に議会が予算を認めても防衛産業が対応できるか疑問視する声もある。WSJは、対イラン攻撃で消費したミサイルを補充するには最大6年間かかる可能性があるとの米当局者の見方を伝えた。