高市首相は11日午前の参院決算委員会で、イラン情勢を受けた原油や石油関連製品の調達に関し、「各国からの代替調達を通じ、日本全体として必要となる量は確保できている」と強調した。国民に対し、エネルギー使用の節約を求めることについては、改めて否定的な考えを示した。

 首相は答弁で「現時点ではさらに踏み込んだ節約をお願いする段階にはない」と指摘し、「生活、医療、産業経済を回していかないといけない」と述べた。その上で「あらゆる可能性を排除せずに臨機応変に対応していく」とも語り、中東情勢を注視する姿勢も強調した。

 国民や事業者の買いだめ防止については、「前年同月の同量を基本とした調達を行うよう、徹底的な周知広報をしている」と説明した。赤沢経済産業相は石油化学製品の供給状況に関する情報提供窓口を設け、事業者間での供給見通しの共有や在庫活用の促進などを進めているとし、「供給の偏りや流通の目詰まりを一つ一つ確実に解消している」と述べた。

 ペルシャ湾内にとどまる日本関係船舶への対応については、首相は「全ての船舶の一日も早いホルムズ海峡通過を実現するために、あらゆる外交努力を続ける」とした。自民党の中西祐介氏は危険な状況下で原油などの輸送に関わった船員への特別表彰を行うよう求め、金子国土交通相は「苦労している船員をねぎらうために、検討していきたい」と応じた。

 首相は、憲法改正による参院選の合区解消に関し、「人口減少や一極集中が進む中、地方の声をいかに国政に反映していくかは民主主義に関わる重要な課題だ」と指摘した。「具体的に考えを述べることは差し控えなければならない」としつつ、「憲法審査会での党派を超えた建設的な議論が加速することを期待している」と語った。