【リバプール(英中部)=横堀裕也】英国のバーナム首相は29日、リバプールで開かれた与党・労働党の党大会に首相就任後初めて出席し、基調演説を行った。英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)について「利益よりも害の方が大きかった」と批判し、年内にEUとの首脳会合を開き、関係強化に向けた具体策を提示すると明らかにした。

 バーナム氏は「ブレグジットは主権回復をもたらさなかった」と明言。離脱の推進派が考えていたような不法移民の管理強化にはつながらず、経済の停滞も招いたと主張した。その上で「高成長と繁栄を取り戻さなければならない」と指摘し、EUとの長期的な関係を再構築すると表明した。

 今後の経済成長を確保するため、人工知能(AI)開発にも力を入れる考えを打ち出し、「英国は世界初の産業革命をリードした。次も我々がリードできるはずだ」と呼びかけた。

 バーナム氏は、英国で来年開催される主要20か国・地域首脳会議(G20サミット)でAIを主要議題に据える方針も示した。AIがもたらす利益とリスクも踏まえ、国際規範の策定へ議長として議論を主導することに意欲を見せた。