
[ワシントン 22日 ロイター] – 米上院常設調査小委員会の民主党トップ、リチャード・ブルーメンソル議員は22日、ウクライナ軍が米宇宙開発企業スペースXの衛星通信サービス「スターリンク」の軍事版「スターシールド」への重要なアクセスができなくなり、防衛能力が低下した問題について調査を開始したと明らかにした。
ブルーメンソル氏はヘグセス国防長官宛ての書簡で「10月13日夜、ウクライナ軍はスターシールドへの接続維持に必要な通信速度の上限が設定されたため、重要なアクセスを失った。こうした能力を変更する技術的・法的権限を誰が持つのか、またスペースXのサービスが利用できなくなった場合に、国防総省が十分な代替手段を有しているのかという緊急の疑問が生じている」と述べた。
このサービス変更がホワイトハウス、国防総省、スペースXのいずれの指示によるものだったのか、ブルーメンソル氏は情報提供を求めている。
現在の上院は共和党が多数派を占めているため、民主党には召喚状発付権限がなく、ブルーメンソル氏は政府内外の関係者に対して情報や説明を「要請」することしかできない。
ブルーメンソル氏は、今回の措置によってウクライナ軍と民間人が危険にさらされたほか「米政府が数十億ドルを投じて調達してきた重要な能力を誰が管理しているのか」という懸念も生じていると指摘した。
スターシールドは米国防総省が最大の顧客。国防総省報道官は「議会からの書簡には、他の案件と同様に直接回答する」とコメントした。
ウクライナのゼレンスキー大統領は14日、イーロン・マスク氏率いるスペースXがスターリンクのサービスを制限し、ウクライナの防空能力が弱体化したと発言していた。
ブルーメンソル氏はヘグセス氏に対し、政府とスペースXとの関係や同社技術への依存状況に関しても調査すると説明した。また書簡に盛り込んだ質問への回答期限を11月5日、スターシールドの利用制限に関する知識を持つスペースX関係者による説明会の期限を11月12日に設定した。
11月3日の中間選挙で民主党が上院の多数派を奪還した場合、ブルーメンソル氏が同小委員会の委員長に就任する見通しだ。