▽米国株式市場=反落、アルファベット決算受けAI投資に警戒<ロイター日本語版>2026年10月30日午前 5:25 GMT+9

[ニューヨーク 29日 ロイター] – 米国株式市場は反落した。注目企業の決算や重要なインフレ指標を消化する中で、投資家は大手テクノロジー企業による巨額のAI(人工知能)投資を見直した。
主要3株価指数はいずれも下落。28日に発表されたアルファベット(GOOGL.O)、新しいタブで開きますの低調な四半期決算を受け、テクノロジー株比率の高いナスダックの下げが最も大きかった。一方、小型株で構成するラッセル2000指数(.RUT)、新しいタブで開きますは1.0%上昇した。
半導体株(.SOX)、新しいタブで開きますは5営業日ぶりに反落。野心的なAI投資の資金を自力で賄える企業と、手元資金を取り崩し借り入れに頼る企業を選別する動きが広がった。
アルファベットは前日の決算発表を受けて後者と見なされた。中核の検索広告事業が振るわず売上高が市場予想を下回ったほか、AI関連の資金流出も大幅に拡大した。株価は12.6%急落し、通信サービス指数(.SPLRCL)、新しいタブで開きますを押し下げた。 もっと見る
ベアードの投資戦略アナリスト、ロス・メイフィールド氏は「こうしたリスク回避の日に小型株が相対的に好調なのは、AIの成長シナリオにほころびが見えても市場全体に問題が広がるわけではないと、市場が今のところ受け止めていることを示す良い兆候だ」と指摘。「AI関連株以外にも、かなり有望な投資先は数多くある」と述べた。
米商務省が発表した第3・四半期の国内総生産(GDP)速報値は前期比年率3.4%増加し、市場予想を上回った。底堅い個人消費とAI関連の企業投資が、中東紛争に伴う原油価格上昇の影響を補い、成長率は1年ぶりの高い伸びとなった。また、9月の個人消費支出(PCE)価格指数は前年比3.6%上昇し、8月の3.4%上昇から伸びが加速した。 もっと見る
重機大手キャタピラー(CAT.N)、新しいタブで開きますは9.3%下落。四半期利益が市場予想を上回ったものの、成長目標を据え置いた。 もっと見る
一方、第3・四半期売上高が市場予想を上回ったフォード・モーター(F.N)、新しいタブで開きますは12.4%上昇した。
製薬大手イーライ・リリー(LLY.N)、新しいタブで開きますは6.6%高。肥満症治療薬の好調な販売を受け、売上高見通しを引き上げた。
メルク(MRK.N)、新しいタブで開きますも3.8%上昇。がん治療薬「キイトルーダ」とヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン「ガーダシル」の販売が好調で、利益が市場予想を上回った。
ソフトウエア株は総じて軟調で、フォーティネット(FTNT.O)、新しいタブで開きますとサービスナウ(NOW.N)、新しいタブで開きますは四半期決算発表後にいずれも20%超下落した。
半導体大手マーベル・テクノロジー(MRVL.O)、新しいタブで開きますは13.2%下落。データセンター向け光学部品を手がけるルメンタム・ホールディングス(LITE.O)、新しいタブで開きますの買収に向け、詰めの協議を進めていると報じられた。ルメンタムは0.6%上昇した。
アマゾン・ドット・コム(AMZN.O)、新しいタブで開きますは第4・四半期の売上高見通しが失望を誘い、時間外取引で6.5%下落した。 もっと見る
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.95対1の比率で上回った。ナスダックでも1.07対1で値上がり銘柄が多かった。
米取引所の合算出来高は約170億5000万株。直近20営業日の平均は170億9000万株。
▽NY外為市場=ユーロ上昇、ECB据え置きも12月利上げに含み<ロイター日本語版>2026年10月30日午前 6:07 GMT+9

[ニューヨーク/ロンドン 29日 ロイター] – ニューヨーク外為市場では、欧州中央銀行(ECB)が金利据え置きを決定したものの12月の利上げに含みを残したことを受け、ユーロが上昇した。ドルは経済指標でインフレ加速が示されたことでおおむね軟調。円は日銀が31日に発表する金融政策決定会合の結果が注目される中、対ドルでほぼ横ばいで推移した。
ECBはこの日に開いた理事会で、予想通りに金利据え置きを決定。ただ、エネルギー価格の急騰を受けてインフレリスクが高まっていると警告し、12月の利上げの可能性に含みを残した。ECBはまた、ラガルド総裁が来年2月7日に退任すると発表。任期は27年10月までだった。
ソルトマーシュ・エコノミクスの欧州担当エコノミスト、マルシェル・アレクサンドロビッチ氏は「ECBは予想通りに金利を据え置いたが、インフレ見通しの上振れリスクを挙げ、12月の利上げが十分にあり得ることを示唆した」と指摘。「金利据え置きよりも、ラガルド総裁が来年10月ではなく2月に退任すると発表されたことが大きなニュースだった」とし、1月初めに退任するイザベル・シュナーベル専務理事と、5月に退任予定のフィリップ・レーン専務理事兼チーフエコノミストに言及し、「(ラガルド氏の早期退任は)市場にとって驚きではなかったが、ECBが2027年前半に大規模な人事刷新を迎えることが改めて意識される」と述べた。
ユーロは対ドルで一時5月以来の安値を付けたものの、その後は上向き、終盤の取引で0.13%高の1.1167ドル。
日銀は29─30日の金融政策決定会合で金利据え置きを決定すると広く予想されている。バンク・オブ・アメリカのイズミ・デバリエ氏らアナリストは投資家向けリポートで「日銀の政策決定会合で円相場が大きく動くとは予想していないが、基調的なインフレ圧力が根強いことを踏まえると、タカ派的な反対票が複数出れば円高方向の反応が強まる可能性がある」とした。
終盤の取引で円は対ドル で0.05%安の157.91円。
米連邦準備理事会(FRB)は28日までの2日間の日程で開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で金利据え置きを決定。11月3日に中間選挙を控える中、インフレ動向に関する一段のデータを見極める姿勢を示した。ただ、商務省がこの日に発表した9月の個人消費支出(PCE)価格指数は前年比3.6%上昇し、伸びは8月の3.4%から加速。FRBが12月の次回会合で追加利上げに動くとの見方が強まった。
CMEフェドウォッチによると、FRBが12月の会合で利上げを決定する確率は約80%。
主要通貨に対するドル指数は0.14%安の101.98。
| ドル/円 NY終値 | 157.69/157.73 |
| 始値 | 158.01 |
| 高値 | 158.12 |
| 安値 | 157.65 |
| ユーロ/ドル NY終値 | 1.1178/1.1182 |
| 始値 | 1.1148 |
| 高値 | 1.1185 |
| 安値 | 1.1106 |
表はLSEGデータに基づいています ※外為市場