日本政府は、米中間選挙の与党・共和党敗北で、トランプ大統領のアジア外交に影響が出る可能性があるとみて動向を注視している。高市首相は12月にかけて国際会議出席を予定しており、トランプ氏と接触の機会も探りながら今後の対応を検討する方針だ。

 木原官房長官は4日の記者会見で「選挙の結果いかんにかかわらず、日米同盟は外交・安全保障政策の基軸だ」と強調した。政府内には「トランプ氏の対日姿勢は何も変わらない」との冷静な見方の一方、「なおさらトランプ氏に日本の考えを伝えることが重要になる」との警戒感もある。

 日本側が懸念するのは、トランプ氏が対北朝鮮や対中国などで外交成果を急ぐ事態だ。日本は北朝鮮問題で日本人拉致問題と核・ミサイル問題を包括的に解決するとの姿勢で、政府高官は「頭越しに取引されては困る」と漏らす。日本が日米同盟を礎に対中抑止の防衛態勢整備を急ぐ中、米国が中国に融和的姿勢を取れば中国の威圧が強まる可能性もある。

 首相は今月中旬に中国で開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせて就任後初めて訪中予定だ。これに先立ってトランプ氏と接触し、対中認識を改めてすり合わせるべきだとの声もある。