東南アジア主要6か国の去年、2017年のGDP=国内総生産の伸び率は、好調な世界経済に支えられ輸出が大きく伸びたことなどから、ベトナムがこの10年で最も高い水準となるなど多くの国で前の年の伸び率を上回りました。

2017年の東南アジア主要6か国のGDPの伸び率は、域内で経済規模が最も大きいインドネシアが5. 0%のプラスだったのをはじめ、タイが3.9%、マレーシアが5.9%、ベトナムが6.8%など、フィリピンを除く各国で前の年の伸び率を上回りました。

これは、アメリカや中国をはじめとする好調な世界経済に支えられ、タイやマレーシア、シンガポールなどで電機などの製造業を中心に輸出が増えたほか、インドネシアでも農産品や水産品などの輸出が伸びたためです。輸出の伸びが経済成長をけん引していて、中でもベトナムの成長率はこの10年で最も高い水準となりました。

ことしについても、世界経済の拡大を踏まえ、引き続き輸出の伸びが期待されるなど、東南アジア経済は好調を維持する見通しです。

ただ、アメリカが景気を引き締めるため利上げのペースを速めた場合、東南アジアの成長を支えてきた投資マネーが引き上げられ、金融市場が不安定になりかねないという指摘も出ていて、市場関係者は世界経済の動向を注視しています。