• 全ての貿易相手国を平等に扱う必要があるとメルケル首相
  • 米国のグレネル駐ドイツ大使が独自動車メーカーCEOらと4日に会談

ドイツのメルケル首相は、自動車関税をゼロに引き下げる案を巡る米政府とドイツの自動車メーカーとの話し合いにブレーキをかけ、国際ルールに沿った協議にのみ応じる考えを示した。

トランプ米大統領が輸入車に20%の関税を適用する構えを見せているのに対し、貿易摩擦の緩和を連想させるニュースを受け、5日の株式市場で自動車株は急上昇した。独紙ハンデルスブラットが先に報じたところでは、米国のグレネル駐ドイツ大使は4日、ドイツの自動車メーカー、フォルクスワーゲン(VW)やダイムラー、BMW の最高経営責任者(CEO)らと会談し、EUからの輸入車に課される恐れのある米国の追加関税を巡り意見交換した

同大使は、関税をゼロに引き下げる案について米政府がEUおよびドイツ政府と協議を目指すと出席者に話したという。在ベルリン米国大使館の報道官は、提案は行われておらず、会談は話し合いであり、交渉ではないと説明した。

メルケル首相は5日のベルリンでの記者会見で、EUは自動車を含む可能性のある関税交渉に共通の立場で取り組み、そのような交渉は、世界貿易機関(WTO)ルールに基づき全ての貿易相手国を平等に扱う必要があると発言。「関税に関する協議、関税引き下げに関する協議を行う用意がある。米国とだけ行うことはできない」と語った。

原題:Merkel Says She’s Open to Car-Tariff Talks But Only Globally (1)(抜粋)