東京大学が4月から、5年を超えて働いた非常勤講師を無期雇用に切り替える方針であることが分かった。これまでは転換までの期間を10年超とする国の特例を適用してきたが、一般の有期雇用の労働者と同じ5年超を転換のタイミングにする。

 東大教職員組合が25日、記者会見して明らかにした。有期雇用の労働者は通算で5年を超えて働くと無期雇用に転換できるが、大学教員などに限っては5年より長い期間の研究プロジェクトを渡り歩くケースがあるとして、教員任期法などで10年超での転換が特例として定められている。

 東大は特例に基づき、昨年秋から10年超での転換を適用したが、組合は非常勤講師の大半が長期プロジェクトに関わっていないなどとして再考を要請。今月、大学から5年超に変更するとの回答があった。転換時期の判断は大学ごとに分かれており、組合は東大の決定が他大学に影響することを期待しているという。