• 九州でのエクストレイル生産は継続する方針
  • 「不確実性が続く状況、助けにならない」-発表文

日産自動車は英国中部の工場でスポーツタイプ多目的車(SUV)「エクストレイル」を生産する計画を断念した。同国の欧州連合(EU)離脱を巡る不透明感を理由に挙げた。英政界からは「心理的な打撃だ」との声が上がった。

欧州日産の会長、ジャンルカ・デ・フィッシ氏は3日の発表文で、「英国のチームとパートナーにとって残念なことだと当社は理解している」と説明。「ビジネス上の理由でこの決断を下したが、英国とEUの将来的な関係を巡る不確実性が続いている状況は、当社のような企業が将来の計画を立てる上で助けにならない」と述べた。

今回の日産の決定は、英自動車業界にとって新たな一撃となる。同業界は昨年の投資が46%減少。「ハードブレグジット(合意なしの強硬離脱)」を巡る懸念が強まる中、自動車メーカー各社が機械や工場の更新に関する決定を遅らせたためだ。英自動車製造販売協会(SMMT)の発表によれば、同国の2018年の業界投資は5億8900万ポンド(約844億円)と、金融危機以来の水準に落ち込んだ。

同社は九州でのエクストレイル生産は継続する。

自由民主党のケーブル党首は「これは経済的な打撃であると同時に心理的な打撃だ」と、スカイニューズの番組で発言。「明らかに英EU離脱が大きな要因だ。複数の要因のうちの一つかもしれないが大きな要因であり、これは日産だけの問題ではない。現在の業界の至る所で同じ思惑が生まれている」と指摘した。

原題:Nissan Abandons Pledge to Make SUV in U.K., Citing Brexit (1)(抜粋)