米朝首脳会談

イギリスのロンドンにある北朝鮮大使館でナンバー2にあたる公使を務め、3年前に韓国に亡命したテ・ヨンホ(太永浩)氏が、米朝首脳会談を前にNHKのインタビューに応じました。

テ氏はまず「北は経済もだめで、軍事力で南北の統一を目指したが、それもうまくいっておらず、頑張ったと言える唯一のものが核兵器だ」と述べ、キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長に非核化の意思はないと強調しました。

そのうえで「キム委員長にはいま資金が必要だ。そのためにケソン(開城)工業団地やクムガン山(金剛山)の観光事業について、トランプ大統領に制裁を解除してもらうことが急務だ。観光が再開され、工業団地も再稼働すれば、年に1億5000ドルの現金が入ってくるようになる」として、会談でのキム委員長のねらいは制裁の緩和を引き出すことだと指摘しました。

そして、その引き換えとしてニョンビョン(寧辺)の核施設の閉鎖を提示するとの見方を示したうえで、「ニョンビョンの核施設は数十年間、稼働していたため、今はかなり老朽化している。すでに閉鎖処分にすべき古い核施設を渡して、核やミサイルは保持しながら制裁の問題を解決していこうというのが北の考えだ」と説明しました。

テ氏はニョンビョンの閉鎖だけでは北朝鮮の非核化にはつながらないとして、核兵器や核関連施設のリストを北朝鮮側に提示させることが必要だと強調しました。