22日のニューヨーク原油市場では、原油価格が大幅に上昇し、国際的な原油取り引きの指標の一つであるWTIの先物価格は、一時、ほぼ半年ぶりとなる1バレル=66ドル付近まで値上がりしました。

先週の金曜日が休日だったため、連休明けの取り引きとなった22日のニューヨーク原油市場は、アメリカ政府がイラン産原油の輸出を全面的に禁止する方針だと伝わると、大きく上昇しました。

WTIの先物価格は、一時、先週に比べて3%近く高い、1バレル=65ドル92セントをつけ、去年10月31日以来、ほぼ半年ぶりの高値を記録しました。これに先立つ、22日のロンドン原油市場でも価格は大幅に値上がりしており、今回のアメリカの措置によって、世界的に原油の需給がひっ迫するのではないかという見方が広がっています。

市場関係者は、「イランが原油を輸出できなくなれば、特に消費量の多い中国が新たな調達先を確保する必要があり、世界的に需要が高まるとみられている。ロシアとともに減産を続けるOPEC=石油輸出国機構が価格の下落は望んでいないという見方も、買い注文につながりやすく、原油価格の上昇を支えている」と話しています。