[デモインズ(米アイオワ州) 5日 ロイター] – 2020年米大統領選に向けた野党・民主党の候補者指名争いで、有力候補と目されるジョー・バイデン前副大統領(76)は注目州のアイオワ州で依然トップを走っているものの、支持率は伸び悩んでいる。反対に支持を伸ばしているのが唯一の黒人女性候補のカマラ・ハリス上院議員(54)で、州や全米の世論調査でバイデン氏との差を縮めている。 

きっかけは先日行われた民主党のテレビ討論会で、ハリス氏はバイデン氏が70年代に人種差別撤廃に向けて行われたバス通学に反対したことや、数十年前に分離主義政策を主張する議員と協力したと発言したことについて厳しく追及した。 

ウエスト・デモインズに住む民主党支持者のシェルドン・オリンガーさん(62)は「テレビ討論会を見て考えがかなり変わった。バイデン氏が太刀打ちできなかったことがショックだった」と話した。 

また同地域に住むカレン・ウィーズマンさん(74)は「これまでバイデン氏を支持するかどうかで揺れていたが、討論会をきっかけに支持しないことにした」と述べ、ハリス氏や他の候補に関心があると答えた。 

ロイター/イプソスが6月28─7月1日にかけて実施した調査によると、バイデン氏の支持率は22%と候補者の中でなお首位を維持したものの、6月に実施した調査からは8%ポイント低下した。一方、ハリス上院議員は躍進。支持率を4%ポイント伸ばし10%と3位に浮上した。2位に付けるバーニー・サンダース上院議員(77)の支持率は約16%だった。