
【ロンドン時事】ラッド英雇用・年金相は7日、ジョンソン首相の欧州連合(EU)離脱方針や強権的な政治手法に抗議し、辞任した。首相に対し「(EUと)合意して離脱することが政府の主要な目標とはもはや思えない」と批判している。首相の実弟のジョー・ジョンソン科学担当相も5日に辞任したばかりで、政権内の動揺はさらに広がる可能性がある。
ラッド氏は、離脱後もEUとの緊密な関係の維持を目指す穏健派の大物で、メイ前首相を支えた。EUとの物別れも辞さない強硬派のジョンソン首相とは早晩、亀裂が生じるとみられていた。
ラッド氏はツイッターに辞表を公表した。首相に関し、「合意なき離脱」を見据えた準備には力を入れる半面、EUとの離脱合意案を取りまとめる努力は怠っていると指摘した。
首相は、「合意なし」阻止を狙う野党に協力したハモンド前財務相ら与党・保守党の穏健派議員21人を追放処分にした。ラッド氏はこの対応についても「良識と民主主義に対する攻撃」「政治的な破壊行為」と強く非難している。
その上で、今後は党を離れ、無所属となった21人と行動を共にすると英紙とのインタビューで表明。首相との決別を宣言した。