[ジュネーブ 10日 ロイター] – 世界貿易機関(WTO)の上級委員会は10日、韓国による日本製空気圧バルブに対する反ダンピング(不当廉売)関税を巡り2018年4月に是正を勧告した紛争処理小委員会(パネル)の判断をおおむね支持すると発表した。 

上級委は、日本製バルブは主に精度の高さが重視される半導体製造工程や自動車のエンジン製造工程で使用されているため、一般的に精度の高さが要求されない自動車の塗装工程などに使用されている韓国製バルブとは直接的に競合しないとの日本側の主張を受け入れ、韓国に対し反ダンピング関税措置をWTOの規定に適合させるよう勧告した。 

世耕弘成経済産業相は、上級委が「日本の核となる主張」を認めたとの談話を発表。韓国に対し「日本企業に対する不当な措置」を停止するよう求め、韓国が勧告を履行しない場合には、日本にはWTO協定の手続きに従い対抗措置を発動する権利があると述べた 

日本から韓国への空気圧バルブの輸出額は2018年で64億円。 

韓国からのコメントは現時点で得られていない。