トランプ米政権当局者らは米投資家のポートフォリオ投資による中国への資金流入を制限する方法について協議している。実際に規制された場合、主要指数に連動した巨額の投資資金に影響が及ぶ見通しだ。内部協議に詳しい複数の関係者が明らかにした。

米国と中国は、両国の経済と投資家を1年余りにわたって混乱させている貿易戦争を休戦に導くべく交渉を続けている。また中国は、同国金融市場への外国からの投資に関して規制の緩和を進めている。こうしたタイミングでの米国による資金フローの締め付けは、両国経済を巡る摩擦において新たな対立点をさらすことになり、両国が互いに賦課した巨額の関税にとどまらない大規模な混乱を引き起こす可能性がある。

トランプ政権が検討している選択肢には、中国企業の米株式市場での上場廃止や、政府年金基金を通じた米国民の中国市場へのエクスポージャーを制限することなどが含まれる。これらの実施方法に関する正確な枠組みはまだまとまっておらず、いかなる計画もトランプ氏の承認が必要になる。この協議に詳しい関係者によれば、トランプ氏は協議にゴーサインを出した。

原題:White House Weighs Limits on U.S. Portfolio Flows Into China (1)(抜粋)