[ワシントン 13日 ロイター] – 米中貿易交渉を巡って両国の駆け引きが続く中、ワシントンを拠点とする製造業者の業界団体である全米製造業協会(NAM)のシステムが今年の夏ごろ、中国系とみられるハッカー集団によるサイバー攻撃を受けていたことが、関係者2人の証言で分かった。中国が交渉で有利な条件を引き出すために画策したとみられる。 

NAMは攻撃を受け、サイバー防御の会社に調査を依頼。その結果、中国系ハッカー集団の手口に似ていることが判明したという。データが漏えいしたかどうかは不明。夏ごろ行われたトランプ大統領とティモンズNAM会長の会談時期に集中して情報を窃取しようとしていたという。 

NAMの広報担当者は「当団体がサイバー攻撃の標的として狙われていることは認識している。特定企業のシステムに関して不審な活動が認められ、調査を行った」とした上で、現時点で協会のネットワークは安全だと強調した。 

ホワイトハウスやワシントンの在米中国大使館からのコメントは得られていない。