[ワシントン 13日 ロイター] – 米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は13日、上下両院合同経済委員会で証言し、トランプ米大統領が求めるマイナス金利は持続的な成長や強固な労働市場、安定的なインフレを備える米経済にとって適切ではないと述べた。 

パウエル議長は90分間におよぶ公聴会で、FRBの責務は通商や移民、連邦政府支出を巡る政策を定めることや民主党候補者が提案する富裕税などを支援することではないと指摘した。 

欧州で導入されているマイナス金利に関する質問に対しては「現在の環境においてマイナス金利が適切ではないことは確実だ」と応じ、「米経済は強固な状況にある。米国では経済成長、堅調な消費セクター、物価上昇が続いている。成長率やインフレ率が非常に低いときにより大きな経済圏でマイナス金利が導入される傾向があるが、米国には当てはまらない」と語った。 

冒頭陳述では、米経済の「持続的な拡大」を予想しているとの見解を表明。「基本見通しは引き続き良好」とし、世界経済成長の減速や米中貿易摩擦の影響といった「留意すべきリスク」は存在するものの、「FRB当局者と私は経済活動が持続的に拡大する公算が極めて大きいと予想する」と述べた。 

その上で「緩やかな経済成長、堅調な労働市場、2%目標近辺で推移するインフレ率」というFRBの見通しに沿い、「現在の金融政策スタンスは引き続き適切となる公算が大きい」と述べた。 

さらに「見通しが著しく再評価」されない限り、FRBが利下げ余地を活用する可能性は低いとの認識を示した。 

今年3回実施した利下げは「進行中のリスクに対する保険」として正当化されたと説明。利下げの効果は完全には浸透していないものの、「時間と共に表れるだろう」と述べた。 

議長はまた、連邦政府債務を巡る懸念を表明。「景気後退局面において、高水準かつ増加する債務は経済活動を支援する意欲や能力を制限する恐れがある」と警鐘を鳴らした。 

この日の証言内容は、10月末の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の会見で示した見解をほぼ踏襲した。FRBは同FOMCで今年3回目となる利下げを実施し、利下げを今後休止する可能性を示唆した。