[ワシントン 17日 ロイター] – 米トランプ政権が中国などへのハイテク技術の輸出管理に向けて進める規則案の策定が大詰めを迎えている。ロイターが入手した文書によると、規則案は5項目からなり、量子計算や3次元(3D)プリントといった技術に対象が絞り込まれている。 

規則案の策定は2018年に成立した輸出管理改革法(ECRA)に基づいて行われている。商務省はこれまで国家安全保障に不可欠な最先端技術を特定するための基準に関して意見(パブリックコメント)公募を行ったが、対象となる技術分野が人工知能(AI)やロボティクスなど10分野を超えており、規制強化の影響が米国企業の輸出を直撃しかねないとの懸念が広がっていた。 

しかしロイターが入手した文書によると、規制の対象となる分野は数分野に限られていることが判明した。 

元商務次官補のケビン・ウルフ氏は「規則案は特定の国家安全保障問題に対応するために対象が絞り込まれているようで、業界の懸念払拭につながるだろう」と述べた。 

商務省はコメントを控えたが、複数の規則案を巡って審査を進めているとした。