• NY近郊で感染検査、中南米で初の感染例、パンデミックを懸念
  • ガートマン氏は押し目買いに反対、ノキアが資産売却や合併検討か

S&P500種株価指数は5日ぶりに上昇して始まりましたが、新型コロナウイルスがパンデミック(世界的な大流行)に陥る可能性や米国内での感染拡大が意識され、下げに転じました。市場参加者が自信を持って押し目買いを入れるにはまだ時間がかかりそうです。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

NY近郊で検査

ニューヨーク市近郊のナッソー郡で、中国本土を訪問したか、新型ウイルスに接触した可能性のある83人を保健当局が監視していると、米ラジオ局が報じた。ニューヨーク州のクオモ知事は、感染の可能性がある27件について検査を実施したと発表。1件の結果待ちを除き全て陰性だったと明らかにしたが、いずれ州内で感染例が出るとの見通しを示した。

中南米でも

ブラジル当局は新型ウイルス感染を確認した。中南米で初の感染例となった。マンデッタ保健相はサンパウロ在住の61歳の男性がイタリア北部を最近訪れた際に感染し、帰国後すぐに検査で陽性反応が示されたと発表した。大阪府は2月1日に退院した40代の女性が、検査で再び陽性が判明したと明らかにした。

瀬戸際

米食品医薬品局(FDA)のピーター・マークス氏は「どう見てもパンデミックの瀬戸際にあると言っていいだろう」と発言。「それが間違いなく起きるかと言えばノーだが、重大な懸念がある」と述べた。ドイツのシュパーン保健相は国内2州で新たな感染が確認されたことから、「流行が始まった段階」にある兆候だと述べた。

好機にあらず

エコノミストのデニス・ガートマン氏は企業収益や経済規模などに照らしてみると、株式は「極端に」過大評価されていると指摘。押し目買いの好機ではないと警告した。新型ウイルスの感染拡大は世界の経済成長を脅かしているとし、金や国債など安全資産を買うべきだとの考えを示した。

戦略的選択肢

フィンランドの通信機器メーカー、ノキアが戦略的選択肢を検討していると、事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。他社との厳しい競争で利益が圧迫されており、資産売却や合併の可能性を検討するため複数のアドバイザーと協議しているという。

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