[ジュネーブ/チューリヒ 24日 ロイター] – 世界各国の首脳は24日、世界保健機関(WHO)と連携し、新型コロナウイルスの治療薬や検査、ワクチンの開発を加速させる協力体制を構築すると表明した。しかし、米国はWHO主導のイニシアチブに参加しない意向を明らかにした。 

WHOのテドロス事務局長はビデオ会議で新型コロナ対応への「画期的な協力体制」を発表。「われわれは共通の脅威に直面しており、共通のアプローチによってのみ克服が可能だ」と言明した。 

さらに「世界は早期に新型コロナ対応に向けたツールを必要としている」とした上で「全ての人がこれらツールを公平に利用できない状況は容認できない」とし、世界が新型コロナ療法を共有することを確実にすると表明した。 

欧州委員会のフォンデアライエン委員長は、5月初旬にも新型コロナ予防や診断、治療法開発向けに75億ユーロ(81億ドル)の資金確保を目指すとし、「これは初めの一歩にすぎず、今後追加資金が必要となる」と述べた。 

フランスのマクロン大統領は「主要7カ国(G7)や20カ国・地域(G20)諸国を引き続き総動員し、この共同イニシアチブを支える」とし、「中国と米国の不和を解消できることを望む」と語った。 

アフリカ連合(AU)の議長を務める南アフリカのラマポーザ大統領は、アフリカが「新型ウイルス感染に極めて脆弱で、支援を必要としている」と訴えた。アジアや中東諸国の首脳らもビデオ会議に参加した。 

一方、在ジュネーブの米政府当局報道官はロイターに対し、米国は参加しないと明言。「国際的協力によって支えられた新型コロナのワクチン開発に向けたイニシアチブを精査したい」とした上で「米国は問題がある会議には参加しないが、新型コロナを含め国際的な医療問題で指導的な役割を果たしていく決意に何ら変わりはない」と表明した。また「新型コロナに対するWHOのとてつもない対応ミスが、現在のパンデミック(世界的大流行)を引き起こしたのであって、WHOの有益性を大いに懸念している」と強調した。 

途上国などで予防接種を支援する官民連携団体、GAVIワクチン・アライアンスのセス・バークレー代表は、これまでに100を超える新型コロナ向けワクチン候補が開発され、うち6種の臨床試験が実施されているとし、「全ての人が接種できる十分なワクチンを確実にする必要があり、ワクチン候補の特定と優先順位を決定する世界のリーダーシップが必要だ」と述べた。