[ニューヨーク 29日 ロイター] – ニューヨーク外為市場では、ドルが小幅高となった。四半期末に向けた調整が入る中、米国の一部で新型コロナウイルス感染が拡大しているものの、経済指標の改善が意識された。 

ウエスタンユニオン・ビジネス・ソリューションズ(ワシントン)のシニア市場アナリスト、ジョー・マニンボ氏は「四半期末を迎え、ポジション調整の動きが出ている。7月2日の雇用統計も注目されている」と述べた。 

6月の雇用統計を巡っては、雇用増の予想は40万5000人から900万人と幅が広い。ロイターが実施したエコノミスト調査の予想中央値は300万人だった。 

全米リアルター協会(NAR)が朝方発表した5月の中古住宅販売仮契約指数は、前月比44.3%上昇の99.6と、統計を開始した2001年以来の大幅な伸びを記録。 

ただテキサス州、フロリダ州、カリフォルニア州などで新型コロナウイルス感染拡大に歯止めがかからない中、米経済に対する懸念は再燃している。 

主要6通貨に対するドル指数=USDは0.08%高の97.56。 ユーロは対ドルEUR=で0.11%高の1.1229ドル。 ドルは対円JPY=で0.45%高の107.69円。 

英ポンドは対ドルGBP=で0.41%安の1.2283ドル。政府のインフラ整備プロジェクトの原資確保を巡る懸念が出ていることで、ポンドは対ドルで約1カ月ぶりの安値を付けた。