[ニューヨーク 31日 ロイター] – ニューヨーク外為市場では、このところ大きく下落していたドルに対する買い戻しが入り、ドルは上昇した。 

主要6通貨に対するドル指数=USDは7月は4.1%下落。1カ月の下落率としては2010年9月以来の大きさとなった。新型コロナウイルス感染の再拡大のほか、一部経済指標で米景気回復の失速が示されたことが重しとなり、7月の下落の大部分は最後の10日間のものだった。 

この日発表の経済指標では、6月の個人消費支出(季節調整済み)が前月比5.6%増と、2カ月連続で伸びた。インフレ調整後の個人消費は5.2%増。5月は8.4%増だった。 

これを受け、ドルは上昇。ドル指数は一時は92.539と、18年5月以来の低水準を付けたものの、その後は上向き、終盤の取引では0.6%高の93.377。 

BKアセットマネジメント(ニューヨーク)のマネジングディレクター、ボリス・ショレスバーグ氏は「金利低下でドルの魅力は凋落している上、市場ではドルを巡る政治リスクも意識され始めている」と指摘。「この日は若干のショートカバーが入ったに過ぎない」と述べた。 

ユーロ/ドルEUR=EBSは0.51%安の1.1786ドル。欧州連合(EU)統計局が発表した第2・四半期の域内総生産(GDP)速報値は前期比12.1%減と、現行方式で統計を取り始めた1995年以来、最大の減少となった。ただユーロ相場に大きな影響は出なかった。 

ドルは円JPY=EBSに対し一時4カ月半ぶりの安値を付けたが、終盤の取引では1%高の105.77円。 

英ポンドは対ドルGBP=D3で0.03%高の1.3097ドル。