カラオケ喫茶「グリンピース」では、歌える場所を店内の1カ所に限定し、飛沫防止のアクリル板も設置している=東京都江戸川区で、中津川甫撮影

 内閣府が17日発表した2020年4~6月期の国内総生産(GDP)は、新型コロナウイルス禍で、どん底に沈んだ日本経済の姿を映した。経済活動の再開を受けて7~9月期は反転する見通しだが、客足や受注の戻りは総じて鈍い。「ウィズコロナ」時代の商機を探る動きもあるが、一部にとどまっている。

 「予約が全く入らない」。8月中旬、東京都江戸川区のカラオケ喫茶「グリンピース」で、マスターの佐伯学さん(61)は嘆いた。入り口には消毒液と体温計、テーブルには飛沫(ひまつ)防止のアクリル板。客席ではなく店の隅の1カ所で歌ってもらい、マイクも1曲ごとに除菌する。それでも「常連客以外、ほとんど来ない」という。

 4~6月期のGDPでは、個人消費が戦後最悪の前期比8・2%減を記録した。同店も4月以降、外出自粛や休業要請の影響で売上高が減った。現在も都内は感染者数の高止まりが続き、客の戻りは緩やかだ。特にカラオケは国や都が注意を促しており、佐伯さんは「あまり行かない人には、カラオケは感染を広げる『悪』に見えるんだろうな」と肩を落とした。