[ニューヨーク 29日 ロイター] – 男女平等を訴え続けてきたテニス界のパイオニア、ビリー・ジーン・キング氏(76)は、人種差別に抗議した大坂なおみ(22)を称賛した。 

大坂は米国での警察官による暴力行為と人種差別に抗議するため、ウエスタン・アンド・サザン・オープンのシングルス準決勝を欠場する意向を表明。これを受けて大会側は27日の日程を1日延期した。大坂は28日の準決勝に出場し、試合に勝ったが、29日の決勝はけがで棄権した。 

キング氏はロイターへの電子メールで、モハメド・アリを含めた数々のアスリートたちがそれぞれのスポーツを通じて、人種差別撲滅に向けて行動を起こしてから50年以上が経ったとし、「そのバトンをなおみが両手で受け取った。これは慈悲深さ、強さとリーダーシップの表れだ」と述べた。 

また、同氏は「今週の彼女の行動は変化への起爆剤となる」とし、大坂の行動をたたえた。大坂は「警察官による黒人に対する度重なる虐殺行為は見ていて気分が悪い」とツイートしている。