[ワシントン 15日 ロイター] – 米野党民主党のペロシ下院議長は15日、追加の新型コロナウイルス経済対策で与党共和党と折り合いを付けるため、休会入りを先延ばしする用意があると表明した。

コロナ対策を巡る与野党協議が泥沼化する中、下院の超党派グループはこの日、1兆5000億ドル規模の打開案を示した。国民への直接支給や5000億ドルの州・地方自治体向け支出、失業給付などが含まれる。

ペロシ氏はCNBCテレビとのインタビューで「合意が得られるまでここに留まることをわれわれは約束している」と述べた上で、コロナ対策を巡って共和党と意見の食い違いがあると明らかにした。

下院は11月3日の選挙に向け、遅くとも10月2日前の休会入りを予定している。

超党派グループの共同議長を務めるジョシュ・ゴットハイマー議員(民主)は、コロナ法案は双方の合意を得ることを目的としており、「待ちぼうけはできない」と表明。同じく共同議長のトム・リード議員(共和)は、共和党指導部とホワイトハウスがこの計画に「前向き」で、「彼らは合意を望んでいる」とした。

民主党のホイヤー下院院内総務は、1兆5000億ドル規模の対策案について、有益ではあるものの、コロナ禍に立ち向かうにはさらに必要だと指摘。また下院8委員会の民主党委員長らは声明で「提案には人命を救い、経済を後押しするために必要なものが欠けている」と述べた。

共和党のジョン・スーン上院議員は、州・地方自治体向けの支出額が「問題」とした上で、全体の規模も共和党議員の多くが大きすぎと考えるだろうとした。