[東京 27日 ロイター] – 菅義偉首相が米国のポンペオ国務長官、中国の王毅外相と相次ぎ東京で会談する方向で調整していることがわかった。日本政府関係者が27日、明らかにした。

米中の対立が深刻化する中、菅首相は米国を基軸とした外交方針をポンペオ氏との間で確認するとともに、中国とも関係を構築していく姿勢を打ち出す見通しだ。

ポンペオ国務長官は、10月上旬に東京で開く米国、オーストラリア、インド、日本との4カ国外相会談のため来日する。会談では「自由で開かれたインド太平洋構想」について議論する見通しで、政府関係者によると、首相に就任した菅氏もポンペオ氏と会う方向で調整している。中国をはじめ北東アジア情勢について意見を交わすことになるという。

菅首相は昨年5月に官房長官として訪米した際、ポンペオ国務長官と会談している。

政府関係者によると、菅首相は中国の王外相との会談も調整中。王氏は来月中にも来日する見通しで、茂木敏充外相と会うほか、菅首相を表敬訪問する。

中国とは東シナ海などを巡って対立するものの、菅首相は一定の関係を維持する姿勢を明らかにしている。自民党の総裁選中には、「日米同盟を基軸としながら、近隣諸国とも関係を作る。そうした日本の立ち位置を変えるべきではない」と語っていた。

政府関係者によると、菅首相は近くロシアのプーチン大統領、フランスのマクロン大統領、イタリアのコンテ首相ともそれぞれ電話会談する方向で調整してしている。