【ウィルミントン時事】「国民を分断するのではなく、団結させる大統領になることを誓う」―。米大統領選で当選を確実にしたバイデン前副大統領の7日夜の勝利演説。バイデン氏はコロナ禍に直面する国をまとめ、米国を立て直す決意を語った。

オバマ氏「この上ない誇り」 大統領経験者ら、バイデン氏に祝意―米大統領選

 午後8時40分ごろ、黒いスーツと水色のネクタイ、黒いマスク姿で登場したバイデン氏。穏やかな口調で、時折笑顔も浮かべて国民に語り掛けた。トランプ大統領に投票した人の「失望」にも自身の敗北経験に触れて理解を示した上で、「前進するためには、反対者を敵として扱うのをやめなければならない。彼らは敵ではない。米国民だ」と説いた。支持者からは「なんて丁寧なの」という声が漏れた。

 コロナ禍で演説会場の入場者が制限される中、少し離れた駐車場には人種も年齢もさまざまな1000人以上が集まり、設置された大型モニターで演説を見守った。終了後には花火が打ち上げられ、「バイデン」「大統領選出」の文字が夜空に浮かび上がると、支持者は熱狂。会社員ジョアン・リンサラタさん(60)は「今この時に完璧な演説だった」と評価していた。