• 財務長官にブレイナードFRB理事、NEC委員長にブシェイ氏か
  • 民主党内のリベラル派、上院の承認不要なポストに起用の可能性も

米大統領選挙に勝利したジョー・バイデン氏は閣僚を指名するに当たり、新型コロナウイルス感染拡大によって引き起こされた失業増と経済活動減速に立ち向かうことができる経済チームを編成することを最優先とするだろう。

  バイデン氏は、財務長官をはじめ追加の経済対策について議会と交渉する高官を指名し、トランプ大統領の減税の一部巻き戻しや、貿易相手国との関係修復を図る。財務長官にブレイナード連邦準備制度理事会(FRB)理事や、国家経済会議(NEC)委員長にエコノミストのヘザー・ブシェイ氏などの名前が挙がっている。

ブレイナードFRB理事Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg

  バイデン氏は新政権の閣僚級ポストに20人余りを指名しなければならないが、経済チームはその主要部分となる。国防長官、国務長官、国土安全保障長官なども重要ポストだ。

  指名に当たってバイデン氏は、オバマ前政権の中枢で活躍したベテランたちに頼る可能性が高い。上院を共和党が支配する公算が大きいことを踏まえると、民主党内の急進派の指名は阻止されることがほぼ確実である点を認識せざるを得ないためだ。

  それでも、こうしたリベラル派の不満を抑えるため、上院の承認の不要なポストに指名することも考えられる。

  バイデン氏は、「米国そのもののように見える」多様な顔ぶれを約束している。女性初の財務長官と国防長官を指名して歴史をつくるかもしれない。しかし、ホワイトハウスの主要な補佐官は白人男性となる公算が大きい。

原題:Obama-Era Alumni Are Favorites for Biden’s Top Economic Posts(抜粋)