[ハノイ 19日 ロイター] – ベトナム政府は、交流サイト最大手の米フェイスブックFB.Oが国内各地の政治的コンテンツの検閲を強化しない場合、サービスを閉鎖すると警告した。フェイスブック幹部がロイターに明らかにした。

幹部によると、フェイスブックは4月に政府の要請に応じ、現地ユーザー向けの「反国家」的な投稿の検閲を大幅に強化したが、ベトナムは8月に再び同社に批判的な投稿の規制を強化するよう要請した。

この幹部は「われわれは4月に合意した。フェイスブックは合意を守ってきたし、ベトナム政府が同じことをすると期待していた」と述べ、ベトナムの脅しは、フェイスブックを完全に閉鎖することも含む内容だと明らかにした。

ベトナムはフェイスブックにとって主要な市場で、ベトナムでの売り上げは10憶ドルに迫るとみられる。

ベトナムでは、大規模な経済改革が行われ、社会変革に寛容になっているにもかかわらず、共産党はメディアを厳しく規制しており、反対意見はほとんど認めていない。

ベトナム外務省はロイターからの問い合わせに対して、フェイスブックは現地の法律を遵守し、「ベトナムの伝統的な習慣に逆らい国家の利益を侵害する情報の拡散」をやめるべきだと述べた。

フェイスブックの報道官は、ここ数カ月間でコンテンツの閲覧を強化する政府からの圧力が高まっているものの、「人々が自己表現を続けることができるように、サービス継続に向けてできる限りのことをする」と表明した。

フェイスブックはベトナムで、電子商取引と反政府意見の表現の場を提供。利用者は約6000万人に上るが、常に政府の監視下に置かれている。また人権団体からは、同社が政府の検閲要請に応じ過ぎているとして、長らく批判を浴びている。

国際人権団体アムネスティ・インターナショナルの地域副ディレクター、Ming Yu Hah氏(キャンペーン担当)は、「フェイスブックは世界のどこで事業を展開していても、人権を尊重する明確な責任を負っており、ベトナムも例外でない。同社はベトナムでの利益を優先しており、人権を尊重できていない」と指摘した。