[ロンドン 15日 ロイター] – 英国のジョンソン首相は15日、主要閣僚らに対し、欧州連合(EU)との通商交渉は「協定なし」で終わる可能性が最も高いものの、引き続き合意を目指していると強調した。

報道官によると、ジョンソン首相は「自由貿易協定(FTA)締結への意欲を改めて強調する一方、是が非でもということではなく、どのような合意も英国の独立性と主権を尊重するものでなければならない」と繰り返し表明した。

その上で、双方が合意に達せず、FTAを結んでいないEUとオーストラリアのような関係に終わる可能性が最も高いとした。

英国とEUは13日、通商協議継続で合意。EU外交官は、向こう数日間が正念場になるとの見方を示している。

アイルランドのコーブニー外相はこの日、公平な競争環境の確保を巡る項目で交渉が特に難航していると指摘。ただ一定の進展は見られていると述べた。

こうした中、リースモグ下院院内総務は、英EU協定を来年以降、さかのぼって承認できるかどうかについて「仮に双方が異なる形での批准を受け入れた場合、理論上は可能だ」と指摘。ただし、そうした試みには多大な法的リスクが伴うとし、「12月31日以降の批准に関する話は聞いていない」と発言した。