[ワシントン 8日 ロイター] – イエレン米財務長官は8日、バイデン大統領が掲げる1兆9000億ドル規模の新型コロナウイルス追加経済対策案が「非常に力強い」米景気回復を促進させる十分なリソースを提供するとの見解を示した。

MSNBCとのインタビューで「新型コロナ追加経済対策は、パンデミック(世界的大流行)後に向けて必要とされる支援を提供する」と語った。

追加経済対策によって、来年までにパンデミック前の「最大雇用」の水準を回復するとの見通しも改めて示した。同時に、同対策によって長年にわたる経済格差の問題に対処することはできないとし、新たな法案による対応が必要とした。

その上で「米経済は多くのリスクに直面している」とし、追加対策は人々の生活に恒久的な爪痕を残す恐れのある大規模な問題に対応すると強調した。

また、財政支出拡大に伴う景気過熱は想定していないものの、「追加対策がインフレ誘発につながる可能性が示されれば、対応する手段があり、動向を注視する」と述べた。

5日には米長期債利回り上昇について、金融市場におけるインフレ高進懸念台頭の兆候ではなく、米景気回復期待の表れとの考えを示した。

イエレン氏はまた、ゲオルギエワ国際通貨基金(IMF)専務理事と対談し、パンデミックが女性の所得や経済的機会に「極めて不公平」な影響を与えたと指摘。職場や経済における女性の可能性低下につながるパンデミックの永続的な爪痕に対処することが極めて重要との認識を示した。

さらに、パンデミック以前から米国での女性の労働参加率は欧州を下回っていたとし、対応が必要と述べた。

1月時点で、女性は新型コロナ禍に伴う1000万人の失業者の半分強を占める。昨年2月から今年1月にかけ、労働市場から離脱した女性も250万人を超え、男性を上回る。

ジル・バイデン大統領夫人の首席補佐官で、ホワイトハウスに設置されたジェンダー政策協議会を幹部を務めるジュリッサ・レイノソ氏は、労働力や賃金を巡る不平等などに関する問題への体系的な対処に向け、「女性や有色人種の女性らを完全に統合する長期的な構造改革の推進を目指す」とした。