[ワシントン/モスクワ 5日 ロイター] – 米国務省のプライス報道官は5日、ロシア軍のウクライナとの国境付近での動向を巡る情報は信用できるとし、米政府がロシアに対しこうした「挑発的な」行動の説明を求めたと明らかにした。

プライス報道官は記者会見で、ロシアによるウクライナを脅かすような行動は、ロシア領内でのものであったとしても、懸念に値すると表明。ただ、ロシアがウクライナ侵攻を準備していると米政府が見なしているかについては明らかにしなかった。

ホワイトハウスのサキ報道官は記者団に対し、米政府はロシアの攻撃姿勢の高まりと、ウクライナ東部における事態緊迫化を注視していると述べた。

ロシアはこの日、ロシア軍の動きがウクライナに対する脅威になることはないとし、ウクライナのロシア企業に対する制裁措置への報復姿勢は示したものの、軍の増派を巡る懸念を一蹴した。

インタファクス通信によると、ロシアのリャブコフ外務次官はウクライナ問題を巡る緊張の高まりについて、米国と高官レベルの接触を行っていると表明。ただ、米政府の「根拠のない」懸念は必要ないとの考えを示した。

米国のバイデン大統領は2日、ウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談を実施。ロシアが後ろ盾する分離独立派との東部ドンバス地域での対立を巡り「揺るぎのない支援」を確約した。