[ニューヨーク 20日 ロイター] – ニューヨーク外為市場で はドルが下落。リスク選好が上向く中、安全とみられるドルへの買いが 鈍った。

 4月の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、将来の緩和縮小(テーパリング)に関する記述があったことを受け、前日の市場では ドルが値上がりしていた。この日は株式や暗号資産(仮想通貨)が反発するなど、リスクオン の動きが見られた。

 アクション・エコノミクスのグローバル通貨分析担当マネジング・ ディレクター、ロナルド・シンプソン氏は「この24時間で見られた動 きのほとんどは、FOMC議事要旨を巡るものだった」と指摘。「市場 はよく考えた末、連邦準備理事会(FRB)がテーパリングの議論を始 める前に、何カ月もの良好な統計を目にする必要があることを理解した 」と述べた。

 ドルは通貨バスケットに対し0.46%安の89.792。豪ドルは0.56%高の77.71セント。4月 の雇用統計によると失業率は5.5%と、2020年4月以来の水準に 改善した。ユーロ/ドルは0.37%高の1.2219ドル。円 は0.38%高の108.80円。カナダドルは0.6%高の1.2059カナダド ル。

 ビットコインは8.9%高の4万0050ドル 。イーサは15.32%高の2811ドル。

 FRBのパウエル議長は20日、暗号資産について、利用者や金融 システム全般に潜在的なリスクをもたらす可能性があるとした上で、中 央銀行デジタル通貨に絡む利益やリスクに焦点を当て、デジタル決済に関する考え方の概要をまとめた参考資料を今夏に公表すると明らかにし た。

ドル/円 
 NY終値 108.75/108.78
   始値 109.00
   高値 109.02
   安値 108.76

ユーロ/ドル 
 NY終値  1.2226/1.2230
   始値   1.2193
   高値 1.2229
   安値 1.2194