• ニューヨーク・タイムズが関連文書に基づいて報道
  • インフレは抑制された状況が続くとホワイトハウスは想定

バイデン米大統領が28日公表する予定の2022会計年度(21年10月-22年9月)予算案では、連邦政府の歳出が6兆ドル(約660兆円)に増加するもようだ。年間の財政赤字は今後10年間にわたって1兆3000億ドルを超える見通し。米紙ニューヨーク・タイムズが関連文書に基づいて報じた。

  今回の予算案は、バイデン氏がこれまでに発表した新たな大型課税や政府支出に関する計画をすべて網羅しただけでなく、バイデン氏のアジェンダを実行に移すことでインフレや雇用、経済成長にどのような影響が及ぶのか、政権の見解を初めて明らかにしている。歳出は2031年度までに8兆2000億ドルに拡大するほか、連邦債務の対国内総生産(GDP)比率は向こう10年間で117%に上昇するもよう。

  大半の大統領予算案と同様、28日公表される案も目標を高く設定している。民主党は上下両院のいずれでもわずかな過半数を占めるにとどまっているほか、バイデン氏の提案を丸ごと受け入れる可能性は低いと両党の議員がこれまでに明確にしている。

  バイデン政権は年間の経済成長率について、インフレを加味すると今後10年の大半において、2%を若干下回ると予想している。

  消費者物価については、年間での上昇率が2.3%を超えることはないと見込んでおり、ウォール街の一部で広がるインフレ加速懸念を共有していない。

原題:Biden’s Budget Proposal Raises Annual Spending to $6 Trillion(抜粋)