[ワシントン 3日 ロイター] – バイデン米大統領が、大型インフラ投資計画を巡る野党・共和党との協議で、法人増税案を撤回することを提案したと、関係筋2人が3日明らかにした。インフラ投資計画の超党派合意に向けた大きな譲歩となる。

バイデン大統領は当初、2兆2500億ドル規模のインフラ投資計画の財源を確保するために、法人税の税率を最大28%に引き上げることを提案。その後、合意に向けて規模を1兆7000億ドルに縮小するとい譲歩案を示していた。

関係筋によると、バイデン氏は増税案に代わり、法人税の最低税率を15%に設定することを提案。さらに、少なくとも1兆ドル規模のインフラ投資で合意することを共和党側に要求した。

レモンド商務長官はCNNとのインタビューで、バイデン大統領が「譲歩に前向き」である一方、「行動を取らない」ことは容認しないとし、「1兆ドルを超える大規模かつ大胆な投資でなくてはならない」と強調した。

ホワイトハウスのサキ報道官は、法人税の最低税率を15%に設定する案は合意に向けた選択肢の一つとし、共和党との交渉で溝を埋めることは可能との考えを示した。

上院共和党トップのマコネル院内総務は、合意に達するかどうかは定かではないとしつつも、共和党は引き続き、「恐らく1兆ドル規模」の投資計画で超党派合意を得ることを望んでいるとした。