[北京 8日 ロイター] – 中国国防省は8日、米国の上院議員3人が週末に米軍機で台湾を訪問したことについて「非常に悪質な政治的挑発だ」と批判し、無責任で危険であると主張した。

ダックワース議員とサリバン議員、クーンズ議員は6日、約3時間台北を訪問し、台湾の蔡英文総統と会談。新型コロナウイルスワクチン75万回分を提供すると発表した。

米国の高官は通常、民間機を使うことが多く、今回3人の議員が米軍輸送機C─17グローブマスターIIIで訪れたことは珍しい。

中国国防省は「米上院議員は米軍輸送機で台湾を訪れ、台湾問題を利用し『政治ショー』を繰り広げた上、一つの中国の原則に挑戦した。また、『台湾を利用し中国を支配する』目的を達成しようとした」と述べ、米議員の訪問と米軍機の使用を強く批判。

国防省は議員の訪問が中国と米国の関係や台湾海峡の安定の基盤を損ね、「非常に無責任で危険な行為だ」と主張。米国が台湾との正式なやりとりや軍事的関係を直ちにやめなければならないとした。「誰かが台湾を中国から分離させようものなら、我が国の統一と一貫性を守るために中国人民解放軍が断固として全面的に闘う」と主張した。