【北京時事】1日に中国共産党創立100年記念式典を終え、中国人民解放軍は党に永遠の忠誠を誓うと強調している。共産党は独裁体制を維持するため「党の軍隊」の強化を進めている。

 中国軍の最新兵器などを紹介する中国人民革命軍事博物館は党創立100年記念展示を開催中だ。展示は「党が銃(軍)を指揮することは決して覆すことのできない真理だ。人民の軍隊は永遠に党に従う」と説明。習近平国家主席(中央軍事委員会主席)が目指す「世界一流の軍隊」を必ず実現すると宣言している。

 中国軍の原点は1927年に起きた共産党勢力の武装蜂起。建国の父、毛沢東は「政権は銃口から生まれる」と語り、自らの権力維持に「党の軍隊」を活用した。中国軍は82年の憲法改正で党だけでなく国家の中央軍事委の指揮下にも置かれたが、実質的には「党の軍隊」のまま。89年の天安門事件で共産党体制を守るため、軍は民主化を求める多数の市民を殺傷した。
 習氏は1日の式典で「軍に対する党の絶対的指導の堅持」を前提に「強軍」を達成すると演説した。また、台湾統一は「党の歴史的任務」とした上で「中国人民が主権と領土を守る強大な能力を見くびってはならない」と述べた。

 式典では15機の第5世代ステルス戦闘機「殲20」が編隊飛行した。殲20が公開の場で飛行した数としては最多。2017年に実戦配備が始まった殲20の量産を印象付け、航空戦力の向上を誇示した。