[ワシントン 15日 ロイター] – 米国のマーシー医務総監は15日、新型コロナウイルスやコロナワクチンに関する偽情報が急拡大しており、パンデミック(世界的大流行)収束に向けた取り組みを脅かすと警鐘を鳴らした。ハイテク企業などに対しては、偽情報拡散防止に向けてアルゴリズムを調整するよう要請した。

マーシー氏は「健康に関する偽情報は公衆衛生への深刻な脅威だ。混乱や不信感を招き、人々の健康に害を及ぼし、公衆衛生上の取り組みを阻害する恐れがある」とし、偽情報の拡散抑制の必要性を強調した。

偽情報によってコロナワクチン接種をためらう向きが増えれば、防ぎ得る死につながる恐れがあるとし、「米国人の命が危険にさらされる」とも述べた。

また、オンライン上で疑わしい情報を拡散しないよう注意を促した。

ホワイトハウスのサキ報道官は、フェイスブックが新型コロナやコロナワクチンに関する偽・誤情報の拡散防止に向けて十分な対応をしていないと批判した。

同報道官は、ソーシャルメディアプラットフォームで広がっているコロナワクチンに関する偽情報の約65%が、個人12人によって発信され、これら12人がなおフェイスブック上で活動していると指摘。「フェイスブックは有害な投稿の削除を巡り、より迅速に行動する必要がある」と述べた。

米疾病対策センター(CDC)は14日、米国の新型コロナ感染者が前週比約11%増加したと発表。とりわけワクチン接種率が40%以下の地域で感染増が顕著だったと指摘した。