【ニューヨーク時事】国連安保理は17日、国連アフガニスタン支援団(UNAMA)の任期を半年延長する決議案を全会一致で採択した。アフガンで実権を掌握したイスラム主義組織タリバンによる強権支配や人権抑圧への懸念が高まる中、決議は包括的政府の樹立や女性の人権擁護などが重要だと表明した。

 タリバンは7日、暫定政権の主要閣僚を発表。全ポストをタリバン幹部が占め、女性は含まれていなかった。これを受け、決議は「包括的政府の樹立や、完全で平等かつ意味ある形での女性の参画、女性や子供、少数派の人権擁護の重要性を強調する」との文言を盛り込んだ。

 決議案作成を担当したエストニアとノルウェーは共同声明で「アフガン女性は社会の柱で、持続的な平和構築に欠かせない」と主張。中国やロシアは会合で「米軍の急な撤収が新たな問題を生んだ」「過激派組織『イスラム国』(IS)の脅威を取り上げていない」などと意見したが、アフガン女性らの保護の重要性については一致した。