
10月の米消費者物価指数(CPI)は伸びが加速し、前年同月比での上昇率は6%を超えました。金融市場もこれに強く反応し、米国株は大幅続落、米国債利回りは急伸しました。米金融当局は今月の連邦公開市場委員会(FOMC)で資産購入について、月額150億ドル(約1兆7000億円)のペースで縮小を開始すると明らかにしましたが、このまま物価高騰が続いた場合は縮小ペースを加速させる可能性もありそうです。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
31年ぶり
10月の米CPIは前年同月比6.2%上昇と、1990年以来最大の伸びとなった。エネルギーと住居費、食品、自動車の値上がりが特に反映され、インフレが経済活動再開に関連した分野以外にも広がりつつあることが示唆された。バイデン大統領は、高インフレを「反転させることが私の最優先課題だ」と言明。物価上昇の主因はエネルギー価格だとの認識を示し、エネルギーコスト低下に向けて取り組んでいると説明した。
「一過性」の見方に警告
アリアンツの首席経済顧問モハメド・エラリアン氏は、米国の物価高騰を「一過性」と片付けることに警告を発した。10月のCPI統計を受け、同氏はインフレを一過性と軽視することが経済的にも社会政治的にも「真の問題」になりつつあると主張した。
利払い履行
中国の不動産開発大手、中国恒大集団は債務危機が表面化して以来最大の正念場を迎えていたが、デフォルト(債務不履行)宣言を回避できるもようだ。国際証券決済機関クリアストリームの広報が明らかにしたところでは、同機関の複数の顧客が支払い期日を過ぎていた恒大のドル建て債3本の利払いを受け取った。また同債の2本を保有する投資家2人は支払いを受けたことを確認した。公表する立場にないとして匿名で明らかにした。
「低オクタン」の回復
米ゴールドマン・サックス・グループが提案する2022年のトップトレードには、世界的な経済回復が「低オクタン」の段階に入るとの考えが映し出されている。来年の世界経済は強い需要と供給制約に特徴付けられると、ザック・パンドル、カマクシャ・トリべディ、アマンダ・ライナム3氏らストラテジストが9日のリポートで分析した。金融政策見通しの乖離(かいり)と、中国の成長リスクなどもテーマになるとしている。
「日本化」に身構え
サマーズ元米財務長官は今後数年にわたって鈍い成長と低い実質金利が続くと世界の金融市場が予測しているようだとし、そうした環境は中央銀行の景気誘導能力を奪うとの考えを示した。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)での講義でサマーズ氏は、「市場が織り込んでいるとみられるのは、長期的なスタグネーション(停滞)への逆戻り、つまり日本化だ」と述べた。
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