[東京 14日 ロイター] – トヨタ自動車は14日、2030年までに電気自動車(EV)の世界販売台数を350万台とする目標を掲げた。従来はEVと燃料電池車(FCV)を合わせて計200万台としていた。同年までにEV30車種を投入する計画で、25年までに15車種を投入するとしていた従来の計画から倍増させる。EVの目標を明確にして強化する姿勢を打ち出すことで、EVに舵を切っている欧州メーカーなど海外勢に対抗する。

同社は30年までの9年間でハイブリッド車(HV)・FCV・プラグインハイブリッド車(PHV)の研究開発・設備に対して計4兆円を投資する。EVに対しても同額の4兆円を投じ、このうち2兆円を車載電池に振り向ける。従来は車載電池に1.5兆円を投資する計画だった。30年時点での電池の生産能力は280GWh程度を想定する。2025年をめどに各国の販売店に急速充電器も設置する方針だ。

高級車ブランド「レクサス」については、EV中心のブランドへ進化させると表明した。レクサスのEVを30年までに欧州・北米・中国へ投入し、100万台の販売を計画。35年にはレクサスの世界販売すべてをEVにすることを目指す。

各国政府が地球温暖化対策で規制を強め、欧米・中国勢が脱炭素車としてEVに注力する中、トヨタはEVだけでなくHVやFCVなどにも力を入れる全方位戦略をとっている。ガソリンの代わりに水素を燃料に使う水素エンジン車の開発にも取り組んでいる。このため、トヨタは特に海外勢からEVに慎重とみられていた。

豊田章男社長は同日のEV戦略説明会で、トヨタのEV販売目標は中国勢などの自動車メーカー1社の生産台数に匹敵する規模感だと指摘、「とてつもない規模の数ということを認識いただきたい」と強調した。トヨタの年間世界販売1000万台規模からするとEVの割合は低く映るかもしれないが、「車は1台1台使われる。絶対台数でご評価いただきたい」と述べ、「これでもEVに前向きではない会社といわれるなら、どうすれば前向きな会社と評価していただけるのかを教えていただきたい」と語った。

年間販売台数でトヨタと首位を争う独フォルクスワーゲンは30年に世界販売の5割をEVとする目標を掲げている。