[ワシントン 2日 ロイター] – 国連総会は2日、ロシアのウクライナ侵攻を非難し、軍の即時撤退をロシア政府に求める決議を賛成多数で採択した。193加盟国のうち141カ国が賛成する一方ロシアやベラルーシ、シリア、エリトリア、北朝鮮の5カ国が反対し、中国を含む35カ国が棄権した

決議はロシアの「ウクライナに対する攻撃」に「遺憾の意を表する」とした。国連総会の決議に法的拘束力はないものの、政治的な重みがあり、ウクライナにとって象徴的な勝利である上、ロシアの国際的な孤立を深める。ロシアの同盟国であるセルビアもロシアのウクライナ侵攻に反対した。

米国のトーマスグリーンフィールド国連大使は総会で演説し、ロシアがウクライナ市民に影響する主要インフラを破壊し、残忍さを高める用意を整えているようにみえると非難した。

ロシアのネベンジャ国連大使は、ロシアが民間人を標的としていることを否定した上で、国連総会の決議採択が緊張をさらにエスカレートさせかねないと警告した。

中国の張軍・国連大使は、中国の棄権について説明し、今回の決議は「全加盟国との十分な協議」を経たものではないと述べた。