【イスタンブール時事】ウクライナのゼレンスキー大統領は12日、記者団に対し、ロシア軍が2月24日にウクライナ侵攻を開始して以降、ウクライナ軍に約1300人の死者が出たと述べた。停戦交渉をめぐっては、エルサレムでの協議実施をイスラエルのベネット首相に提案したことを明らかにした。ロイター通信が伝えた。

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 ゼレンスキー氏はこの中で、自軍の犠牲に言及する一方、「ロシア兵500~600人が投降した」と主張し、戦果を挙げていることも強調した。ゼレンスキー氏は会見に先立ち、ウクライナ側との衝突でロシア軍に「過去数十年間で最大規模の損害が出ている」と訴えていた。

 また、停戦交渉については、米欧に対して一層の関与を求める一方で、ベネット氏が5日に急きょロシアを訪れてプーチン大統領と会談するなど、イスラエルが積極的に動いていることを評価した。イスラエルがウクライナに「安全の保証」を提供することへの期待も示した。

 ウクライナ南部メリトポリでは12日、「テロ犯罪への関与」を理由にロシア軍が拘束し、連れ去ったとされるフェドロフ市長の解放を求めるデモがあった。ゼレンスキー氏によれば、2000人が参加したという。