岸田総理大臣はTICAD=アフリカ開発会議の会合にビデオメッセージを寄せ、戦略的に重要とされる「アフリカの角」と呼ばれる地域について民主主義の定着に向けた取り組みを後押しするため担当の特使を任命する考えを示しました。

北アフリカのチュニジアで開かれたTICAD=アフリカ開発会議は日本時間の28日夜、「平和と安定」をテーマに全体会合が開かれ、岸田総理大臣がビデオメッセージを寄せました。

この中で岸田総理大臣は「日本として各国とともに平和で安定したアフリカの実現に向けて主体的に取り組む決意だ。平和で安定した社会や持続可能な成長は法の支配があってはじめて成し遂げることが可能となる」と指摘しました。

そのうえで戦略的に重要とされる「アフリカの角」と呼ばれるアフリカ東部の半島周辺の地域について、司法や行政分野の制度構築などを通じて民主主義の定着に向けた取り組みを後押しするため、担当の特使を任命する考えを示しました。

一方、岸田総理大臣はこれに先立って開かれた「社会」をテーマにした全体会合で、新型コロナの感染拡大を受けてアフリカでの感染症対策を強化するため今後3年間で3万5000人の医療人材を育成する考えを示しました。