• 壁仞科技製品が米エヌビディアの「A100」より優れているとの情報
  • 米規制の対象になるか結論に達していないが当面の供給停止決定
The Taiwan Semiconductor Manufacturing Co. (TSMC) headquarters in Hsinchu, Taiwan, on Wednesday, Oct. 12, 2022.  Photographer: Lam Yik Fei/Bloomberg

半導体受託生産最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は中国スタートアップ企業、壁仞科技向けの先端半導体の生産を停止した。バイデン米政権による対中輸出規制を確実に順守するためだと、事情に詳しい関係者が明らかにした。

  壁仞科技の製品が米エヌビディアのAIアクセラレーター「A100」より性能が優れているとの公開情報が決定の背景だと、関係者が慎重に扱うべき問題であることを理由に匿名を条件に述べた。エヌビディアは中国への先端製品の輸出が禁止されている。TSMCは壁仞科技の製品が米国の制限対象になるかどうかについて結論に達していないが、当面の供給を停止することを決めたという。

  中国で最も有望な半導体設計会社の一つである壁仞科技は先に、同社が設計しTSMCが製造する人工知能(AI)半導体は米国の制裁対象に含まれないと結論付けていた。ブルームバーグが21日に報じた。

中国の有力スタートアップ、AIチップ生産可能と判断-米規制でも

  TSMCの担当者は同社が全ての関連規制を順守すると述べるにとどめた。壁仞科技にコメントを求めたが応答はない。

原題:TSMC Said to Suspend Work for Chinese Chip Startup Amid US Curbs(抜粋)